福島の原発事故以来、日本全国を巻き込んで、エネルギー問題が、未だに決着がつかない状態である。今年は四月に全ての原発が止まって、夏の一番電力を必要とする時に、どうしても原発が必要であると、原発の再稼働となった。強い反対の中での再稼働であったが、例年にない猛暑にもかかわらず、結果、原発の電力は必要ない程度の電力使用に終わった。
それにしても、素朴な疑問であるが、万一の電力不足であっても、一基が動けば、十分電力不足に対応できるのに、なぜ日本には、54基もの原発が、莫大な費用をかけて存在しているのであろうか?さらに、建設中の原発もあるのだ。
「理解に苦しむところである。」
エネルギー問題は、経済問題でもあり、防衛問題でもある。様々な角度から、意見が戦わされており、まとめるのは難しい事で、政策として、今の流れを速やかに変える訳にはいかないようである。
が、見えない原因の世界では、すでにエネルギー全体の問題も、どの方向に、どのように進めていくかは、はっきりと決定されている。結論は後にして、原発事故は、人災であると、事故調査結果が出された。これほど危険な原発も、企業の利益優先の、凄まじい慾の前では、政治家も、官僚も、中立な対場でアドバイスすべき学者たちも、金銭慾に負けて、正常な判断ができないようである。ただ単に、無責任な人間性であるとも言えよう。
とにかく、東日本大震災は、想定外であると言われている。では、他の原発に、想定外の心配はないのか?さらに、核廃棄物の危険性も、改めて再考が必要であると、要請されている。あの事故のとき、世界が絶賛した日本人の精神性は、少しの混乱もなく、略奪行為もなく、冷静に、人々が助け合っていた姿は、日本人として、誇らしく思えた。
だが反面、事故後の福島農家の農産物拒否のいじめ、また、瓦礫の放射能への根拠なき拒否行動、日本人はもっと冷静に判断できると思っていたが、他国に負けないほどの、自分さえよければの恥知らずを、堂々とテレビに顔を出しているのを見ると、醜さをさらけ出しても、自分の利益を守る方が大事であると考える、恥を知らぬ人間が多くなったと考えさせられた。
そして、ワイオ理論が示す結論は、日本のみならず、世界のエネルギーは、急速に、脱原発に向かって進む事が、決定されている。そして、次のエネルギーは、太陽光発電が、新しい鉱物の登場によって、大幅にコストダウンして、脱原発後の主流となり、ダムによる水力発電も、急速に少なくなっていく。
この決定が、事実である事がはっきりと示される事態が、まもなく起こる。したがって、政治家がこの真実を知っていれば、少ないエネルギー対策予算を、効果的に、次のエネルギー開発に使う事ができるのである。
なお、国会で、怒りの証言をされた、放射能専門家の児玉龍彦氏も、新しい時代創造の核となる御魂の一人である。