ワイオ時事評論No.124 本末転倒

ワイオ理論は、人間が初めて宇宙の法則・ルールを解明し、明文化したものであるが、この宇宙の法則・ルールに基づいて、各国の憲法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法の六法をはじめとする、他の規約・規則も、全て基本的に、宇宙の法則・ルールに反することでつくられることは、原則としてあり得ない。ここで大切なことは、宇宙の法則・ルールは、いかなる目的があって造られているかである。理論では、人生の目的は、完全なる幸匐(龠幸)の実現と、それぞれの魂の進化であると説明している。人とは、ウイルスから神、仏まで、人であるから、全ての動物に対してあてはまる人生の目的である。そのことは、植物も鉱物も、心ある存在として、幸福感を感じる存在であるから、地上にある、全ての心ある存在においての生きる目的であると言える。

 

つまり、人生の目的達成のために、全宇宙の法則とルールは造られていることになる。そして、目的達成のために、2500年単位でルールを変えている。それは、人類の成長に合わせて、ルールを変えているのである。したがって、それぞれの国のルール・法律・規則も、国家のおかれている世界状況や、国民の精心的成長などの変化に合わせて変えていくのは、きわめて自然なことである。子供が自立すると、親は子供に対して、あれこれ言わないことと同じである。

 

現在、日本において論争になっている憲法問題も、今の日本国憲法のような立派な憲法は、自立できていない日本人には自ら造る力はないのか?権力を憲法で縛っておかないと、愚かな日本国民は、暴走するような権力者しか選ぶことができないのか?憲法九条がないと、日本人は、戦争が好きで、戦争を起こしたり、他国の不正義な戦争に喜んで参加したりするのか?

 

集団的自衛権問題は大事なことなので、しっかり国民の理解を得られるまで、慎重に、十分、時間をかけてと、もっともらしく言う。それでも国会議員かと思う。孫子の兵法で言えば、戦争という敵をあまりにも知らなすぎる。なぜ戦争が起こるかは、明確に歴史が答えを出している。今頃、集団的自衛権など、まさに泥縄である。しかも、時間をかけて泥棒を縛っても、すぐ切れてしまう縄を造ろうとしているのだ。そして、武器を使わずに外交でと善人ぶって言っているが、泥棒をその気にさせるだけである。無責任この上ない。

 

戦争を知るには、「田母神戦争大学」がとても分かりやすい。なんといっても、国防のプロであり、無責任な政治家や評論家とは違って、真の愛国者としての武士道精心を持っておられる。要するに、ルールを守るのは、基本的に、ルールが定められているから守るのではなく、そのルールを造った目的が、現在、必要であるから守るのである。これが自立した大人の判断である。そして世界は、真の愛国者たちの戦争に対する、国防に対する心配も、まもなくなくなっていく。共著者の石井義哲氏も、皇の時代創造の核となる魂である。