人は誰もが、人生の中で、様々な記憶を持っている。心に残るよい記憶もあれば、辛く忘れてしまいたい記憶もある。忘れたい、消してしまいたい記憶なのに、縁に触れて突然、よみがえってくる。嫌な記憶に、日々、悩まされ、苦しめられている人もいる。長い魂の輪廻の旅の中での過去世の記憶が、消えずに残っていて、マイナスの結果の原因となっていることも、実は珍しいことではない。
ワイオでは、記憶さん、記憶の方々などと表現する。つまり、記憶さん自身が、我々、人間と同様に、心ある存在として、よい記憶であれば、共に喜び、楽しみ、辛い記憶であれば、共に悲しみ、苦しんで、辛い思いをしているようなエネルギーとしての存在である。この辛い、苦しい記憶の方々が、多数、お札に乗りに来られたので紹介したい。
一、広島・長崎の原爆の記憶の方々、一、沖縄戦記憶の方々、一、爆死の記憶の方々、一、首つり自殺の記憶の方々、一、寝たきりの記憶の方々、一、切腹の記憶の方々、一、服毒死の記憶の方々、一、拷問の記憶の方々、一、牢獄の記憶の方々、一、苛められた記憶の方々、一、失恋の記憶の方々、一、戦死通知の記憶の方々、一、北海道先住民のマイナス記憶の方々などであるが、最後は、休みたい記憶の方々でまとめてお札に乗って頂いた。
広島原爆の記憶の方々は、「この広島、長崎に、なぜ世界で唯一、原爆が落とされ、その辛い過去を背負わなければいけなかったのか?私はどうしても、この地を、血で穢したアメリカ軍の仕打ちを許すことができない。この苦しみを取り除いて頂けないでしょうか?この辛い過去が頭をもたげる限りは、しっかり前に進むことができません。」と話された。
広島の原爆記念館に立てられている「二度とこの過ちを繰り返しません」の言葉は、本来、ホワイトハウスの前に立てるべき言葉であると、アメリカの青年記者が語っている。あの悲惨な戦争を忘れないためにも、モニュメントが造られて、語り継がれなければと、毎年、慰霊祭が行われているが、痛ましい記憶を再び記憶することのないように、起こった事の真の原因を知って、その確かな対策を行うことが、真の慰霊の目的でなければならない。現在の慰霊は、多少の慰めにはなっているであろうが、靈の方々の心からの平安にはなっていない。ワイオ理論の登場によって、初めて、真の慰霊が可能になる。形だけの儀式としての慰霊祭は、自分たちのために行っているようなものである。