自分の意志と言っても、人間のことではない。植物、作物のことである。植物にも心があることは、「奇跡のリンゴ」の木村秋則氏が、心を込めて言葉をかけたリンゴの木が枯れなかったことや、サボテンに、「守ってやるから大丈夫」と、何度も言葉をかけ、やがてとげがなくなった話、あるいは、製造機械が古くなり、不良品の数が増えてきたため、新しい機械が買えるまで頑張ってくれと頼むと、不良品の数が少なくなった話など、植物、鉱物にも、心が通じることは知られてきている。
皇の時代は、精心文明。「精神」が「精心」に変わっていくのは、物言わぬ、物言えぬ、何も思わないであろう存在が、実は、人間と同じに、皆、心を持ち、意志もあり、感情もあり、人間と心が通じ合うことが常識となる文明であるということなのだ。
一昨年より始まったワイオ農場においては、多種の作物との対話がなされており、農作業する人との間に深い信頼関係ができてきている。作物もバイオテクノロジーによって、多くの新品種が誕生しているが、新品種をつくるバイテク技術が進んでいるとはいえ、相当な経費と時間がかけられているであろう。さらに、新品種をつくるのは、人間の慾による、人間の都合によることなので、作物の気持ち、心は知る由もないし、考えもしないことであろう。
しかし、これからは、人間と作物の心が通い合って、姿、形、色、味などが、作物自身の意志により、自らが変身するのである。そして、人間の慾による、早く大きくなれ、たくさん収穫できるようにとの思いも消え、作物も、のんびりと自由に成長していく。そこに、作物としては、好きな人間に喜んでもらおうという思いも働いている。ワイオ農場にある植物が、今は雑草と呼ばれていても、しだいに、山菜や野草のように食される作物に変わっていくのである。
ワイオ農法は、実に楽しく、興味、溢れる農法であり、しだいに、農作業の少ない農法になっていく。ワイオ農法が確立するまでは、新しい時代創造のエネルギーのお札やカードが作物のために使われていくことは言うまでもないが、ワイオ農法に興味のある多くの方々に、時代を先駆けて頂きたい。TPP問題も、まもなく立ち消えになっていく。