ワイオ時事評論No.204 英語から日本語へ

世界に英語が広がっている。日本において、駅前留学などの言葉が連日、コマーシャルで流されだし、今は、英語をできるだけ早く学ぶことが必要で、小学生から始めようと公に言われるようになり、さらに、21世紀日本の構想懇談会などが、日本の第二公用語の提言などと言っている。それが本当に必要なことなのか?を、清水馨八郎氏の「白人スタンダードという新たなる侵略」と、永井忠孝氏の「英語の害毒」の二書を判断資料として紹介したい。


清水馨八郎氏は、平成14年の9月に出版された書で、日本語が、世界の2794の言語の中で、最も優れた他に類のない言語であると言っている。日本語は片仮名、平仮名、漢字を自由に組み合わせて使っている。英語は表音文字の組み合わせ、中国語は表意文字の組み合わせに対し、日本語はその両方を組み合わせている。漢字には音と訓の読みがある。そして、同音異語があるが、漢字なので混乱しない。文字は、人類最高の発明であり、最大の宝である。各民族固有の文字は文化であり、文字の多様化は文化の深さと豊かさを示している。


永井忠孝氏は、英語が国際語なのは決して優れた言語だからではなく、イギリス、アメリカが順番に世界の覇権を握ったからであると。アメリカの覇権の衰えと共に、英語が国際語の地位を失う。世界中で少数民族が、自分たちの言語から英語に切り替えて不幸になることが多い。機械翻訳の進歩によって通訳、翻訳の仕事がなくなり、外国語学習の重要性がなくなってきている。小学生から英語を学ぶのは時間と費用と努力の無駄になる。英語教育は、自発的植民地教育という危険性を伴っている。日本人は英会話ができるだけの奴隷になりさがってしまう可能性がある。


確かに、歴史が示すように、白人の植民地化政策は、キリスト教布教と武力で抵抗力を奪い、白人の言語を使わせて奴隷として使いやすくした。原因の世界での予定で言えば、ワイオ理論の普及と共に、世界全体が日本語を使うようになっていく。それは、日本がアメリカや中国に代わって覇権国になるということではなく、日本語としての漢字の解析が、ワイオ理論を学ぶ上において必要だからであるし、ワイオ理論が日本に下ろされたことに対する日本文化への興味、好奇心が、日本語を学ばせる動機になり、やがて、世界の共通語になっていくのである。